住宅宿泊事業法(民泊新法)の事業者届出は電子申請原則、マイナンバーカードでの本人確認へ

11月24日、産経新聞報道より。(記事内容 一部追加)

 「住宅宿泊事業法での「民泊」の解禁に向け、観光庁は11月23日、民泊事業者(家主)が都道府県などに届け出を行う際の本人確認について、マイナンバーカードによる電子認証(パソコンでの申請)を原則とする方針を固めた」。

「観光庁が平成30年3月に公開を予定するガイドラインの中では、事業者届け出に必要な書類に関しては「電子申請(パソコンでのオンライン申請)を基本とする」と明記する方向とし、ガイドラインの詳しい内容は、年内にも詰めるとしています。
また、届出に必要な添付書類については、スキャンによる画像データの添付を認める。
ただマイナンバーカードの普及が進まない現状も踏まえ、当面は届け出画面を印刷して押印し、登記事項証明書や住民票の写しの原本とともに郵送するといった移行措置についても検討する。

観光庁は制度運用に向けて民泊関連情報のデータベースを構築し、事業者情報に仲介業者から定期的に報告される宿泊実績などのデータをひも付け、関連省庁などが営業実態を把握しやすくする予定だ。

この点から、事業者届出は電子申請で完了させる方向性で検討しているものとも思われます。
しかし、国交省がかつて宅建業の免許申請の電子申請化をはかったものの、数年で中止した事例もあり、電子申請がスムーズに行われるのかは注目が必要です。
また、導入の進まないマイナンバーカードの導入促進をはかりたい思惑も透けて見えるところです。
事業者(家主)の中には、電子申請に対応が苦手な方も存在すると思われますので、その際の申請を、誰が代行可能なのかも注意してみていきたいところです。

〇なお、民泊事業者として届け出の際に添付が必要な書類は以下のとおりです。
民泊実施にあたり、提出する届出書類に添付する書類

登記されていない証明(被後見人、被保佐人でない証明) 法務局発行
身分証明書                             本籍地役場発行
住宅登記簿謄本(登記事項証明書)
家屋が、入居者募集が行われていることを証する書面 ※ 例)入居募集広告
 家屋が、随時、所有者または賃借人(転借人)の居住に供されていることを証する書面※
住宅図面
転貸承諾書面 *(賃貸人及び転貸人)
住宅宿泊事業禁止の規定のないマンション管理規約写し 又は管理組合が住宅宿泊事業を禁止しない証明書面 *
住宅宿泊事業管理者に管理を委託する場合には、受託契約締結時の交付書面
欠格事項に該当しない誓約書
住民票抄本 <届出者が個人の場合のみ>
定款又は寄付行為
法人登記事項証明書

事業者が法人の場合には⑫⑬も必要。   ※及び*は、該当する場合に必要な書類

 

2.住宅宿泊事業法では、宿泊日数の制限があり(180日)、この日数管理のため事業者から2ヶ月に1回の報告を義務付けます。これに併せて、仲介事業者からも宿泊日数報告をさせることで事業者ごとの宿泊日数が照合され捕捉されうるのか、注意していきたいところです。

大阪で合法民泊を始めるには

大阪で合法的に民泊を始めるには、大きく「3つ」の方法があります。
1.旅館業法に基づき旅館としての許可を得る。
旅館業法の中でも一般的に「民泊」と呼ばれるくくりで使われるのは、「簡易宿所営業許可」です。
2.国家戦略特区に基づく特区民泊施設として認定を得る。
3.住宅宿泊事業法に基づき民泊施設として届出する。(平成30年6月15日施行より可)
※ただし法施行前の3月15日より届出開始の予定

この3つの民泊としての手続き内容、主な必要設備等を比較すると、次の通りです。
大阪市を基準に作成しております。

簡易宿所営業

 

大阪市特区民泊 住宅宿泊事業法での宿泊事業
準拠法律 旅館業法 国家戦略特区法13条 住宅宿泊事業法
行政手続き 許可 認定 届出
営業日数 365日営業可 365日営業可 年間180泊以下(条例による制限あり)
※4月1日正午~翌年4月1日正午
宿泊日数 1泊2日から可 2泊3日から可 1泊2日から可
居室床面積 客室の合計延床面積33㎡以上(宿泊者10人未満の施設は3.3㎡×宿泊者数)

1客室の構造部分合計床面積は4.9㎡以上(条例)*内のり算定
<寝室、休憩等に供する床面積の合計。シャワー室・浴室含むが、クローゼット・押入れ除外>
1人当たりの床面積 1.6㎡以上(条例)

延床面積25㎡以上
*壁芯算定
<風呂、便所、台所、クローゼットを含む。ベランダを含まない。>
なお、1人当たりの床面積は、風呂、便所、台所、クローゼットを除き3.3㎡以上が望ましい。
1人当たり床面積3.3㎡以上
居室に必要な設備 ※客室を多人数で共用する宿泊施設のため、居室ではなく宿泊定員に応じた共同設備となる。
・共同食堂
・共同便所
・共同浴場
・共同洗面設備
・台所
・便所
・浴室
・洗面設備
・テーブル、椅子
・収納家具
・調理器具
・掃除機、雑巾、ごみ箱
・冷暖房器具
届出住宅に下記が必要
・台所
・便所
・浴室
・洗面設備
 

(例)家主居住型では、住居に上記4設備を備え、宿泊者と共同使用で可(宿泊者の居室になくてもよい)

営業を制限される地域 住居専用地域、工業地域、工業専用地域での営業不可 住居専用地域、工業地域、工業専用地域での営業不可 工業専用地域
(その他条例による制限あり)
消防設備等 自動火災報知機
誘導灯
非常用照明
避難経路の表示
その他
自動火災報知機
誘導灯
非常用照明
避難経路の表示
その他
非常用照明
非難経路の表示※50㎡以下の家主居住型民泊は住宅扱い。
それ以外は、旅館として消防法令等適用となるため、左記に準ずる。