岩手県が住宅宿泊事業法に関する条例案を発表

岩手県が、住宅宿泊事業法に関する条例案を発表しました。

1.家主不在型(※1)の民泊(住宅宿泊事業)について下記のとおり制限されます。なお家主居住型の民泊(住宅宿泊事業)については制限されません。
①学校(大学除く)及び児童福祉施設の敷地の周囲100m以内の区域
・学校の休業日(日曜日、土曜日、祝日及び夏休み等の長期休業期間をいう。)及び児童福祉施設の休業日を除く日の営業禁止

②住居専用地域
・日曜日、土曜日、祝日を除き営業禁止

*よって、土曜日の0時~日曜日の24時までの営業が可能。また祝日については、祝日前後が土曜日又は日曜日等休日でない場合には、営業できません。

※1家主不在型の民泊(住宅宿泊事業)とは次のようなものとしています。
・住宅宿泊事業者が、住宅宿泊事業を行う住宅を自己の生活の本拠(家主が常時居住)として使用していないもの
・人を宿泊させる間、不在(日常生活で通常行われる行為※に要する時間の範囲内の不在を除く。)になるもの。
※日常生活で通常行われる行為とは、生活必需品の購入を想定し、原則1時間。(交通状況、店舗までの距離等ある場合2時間まで認める。)
・住宅宿泊事業を行う住宅の居室(当該事業の用に供するものに限る。)の数が5を超えるもの

2.定期的な清掃及び換気
・岩手県の旅館業法施行条例第4条に規定する換気及び清潔の項目と同程度の措置をとること。
・清掃等の実施状況記録の3年間保管

3.苦情等の対応記録の3年間保管

 

神戸市が住宅宿泊事業の実施の制限に関する条例案骨子を発表

神戸市が住宅宿泊事業の実施についての条例案を発表しました。

内容としては、下記のとおりです。
1.制限区域・期間
①住居専用地域での営業禁止

②有馬町においては、7月第3月曜の前週の土曜正午から翌年5月第2月曜日正午までの営業禁止(営業できるのは、5月第2月曜正午から7月第3月曜日の前週の土曜日正午まで)

③学校、児童福祉施設の周辺100m以内の区域の営業禁止

2.その他
周辺住民への書面による事前説明の実施

京都府(京都市を除く)の住宅宿泊事業法に関する条例案

京都府(京都市除く)についても、住宅宿泊事業法に基づく条例案を発表しました。

この条例案では、京都府全域に一律に制限区域及び期間を定めるのではなく、各市ごとに制限しているのが特徴です。

ここでは、条例案における原則を記載いたします。
①住居専用地域

観光客が集中する繁忙期の営業禁止

②幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、高等専門学校、幼保連携型認定こども園及び保育所の周囲100m以内の区域

学校の休業日を除く期間の営業を禁止する。

その他、努力基準として、周辺住民への事前説明、緊急時の迅速な対応体制の整備が規定されています。
また、「優良な届出住宅」の認証を行うこととし、その基準は以下のとおりです。
ア損害賠償保険への加入
イ 外国人、障害者等全ての宿泊者に配慮した運営
ウ 地域との連携
エ 委託義務のない家主居住型住宅宿泊事業における住宅宿泊管理業者等との連携

奈良県の住宅宿泊事業法に関する条例骨子(案)が発表されました

奈良県が住宅宿泊事業法についての条例骨子(案)を発表し、パブリックコメントを17日まで実施しています。

概要は以下のとおりです。(条例対象地域は奈良市を除く全域)
1.制限地域と期間
①幼稚園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、高等専門学校、幼保連携型認定こども園及び保育所の周囲概ね100m以内の区域(旅館業法の許可を受けて旅館業を営む者に係る営業の施設が所在する区域を除く)では、月曜の正午から、金曜の正午までの期間(祝日の前日の正午から祝日の翌日の正午までを除く。また、学校の休業日の前日の正午から休業日の翌日の正午を除く)の営業を禁止する。

②天理市 橿原市 桜井市 斑鳩町 明日香村で指定される歴史的風土特別保存地区では、繁忙期の営業禁止(期間は、今後決定)
歴史的風土特別保存地域はこちらを参照ください

ただし書き以下の部分については、先行して報道した毎日新聞記事(12月21日)と骨子の内容が異なりますので、ご注意ください。
ただし、以下のすべてに適合する場合は、①②の実施の制限を受けない。
イ.住宅宿泊管理業者の営業所(事務所)から届出住宅までの距離が片道2Km未満
ロ.住宅宿泊管理業者の営業所(事務所)で2人以上の者が管理業務に常時従事している事
ハ.住宅宿泊管理業者の営業所(事務所)に、管理業者の従業員と宿泊者が通話できる機器を設置している事

2.罰則規定
制限地域及び期間の規定に違反して住宅宿泊事業を営んだ者は、5万円以下の過料

大阪府の特区民泊補助金、平成30年度も予算要求に計上

平成29年7月に実施された特区民泊施設に対する環境整備促進(消防設備導入、WIFI導入等)のための補助金(府の予算上正式名:宿泊施設おもてなし環境整備促進事業費補助金)が、平成30年度の当初予算要求に計上されていることが府のHPから判明しました。

平成29年度は、補助金対象に民泊施設も含むとしていたものの、「補助実施施設8施設以上」というファジーな表記となっていましたが、平成30年度は、「宿泊施設90施設(うち民泊施設60施設)」と明示されています。

昨年12月28日に大阪市長が会見において「合法民泊への誘導をはかり、違法民泊を減らしていきたい。そのための一手法として、府が補助金を実施している」旨の発言もあり、今後、この補助金については、どのような運用となるのか、実施時期、昨年より手続・書類内容が改善され、使いやすいものになるのか等、要チェックではないでしょうか。

住宅宿泊事業法で届出に添付が必要となる消防法令適合通知書について

民泊新法(住宅宿泊事業法)で民泊を行うに当たって、事業開始の届出の際に、「消防法令適応通知書」の添付も必要となりましたが、消防庁が通知の中で、その様式等を明らかにしました。
住宅宿泊事業の届出に伴う消防法令適合通知書の交付について

この通知における様式、説明事項から以下の部分が気になりました。

①集合住宅や複合施設等の一部を民泊として使用する場合の取り扱いに注意が必要になる。

⇒建物全体の中で住宅宿泊事業の申請部分以外の部分に消防法違反があるとき。・・・・申請者に対する注意喚起及び違反関係者への是正指導等

⇒建物全体の中で防火管理や消防設備の機能等に違反がある場合・・・・消防法令適合通知書の交付不可

②家主居住型民泊であるか否か
家主居住型(※)で宿泊室の合計床面積が50㎡以下である場合には、消防法上「住宅」(別表第一5項ロ。共同住宅等)として扱われるため、適合通知書交付申請書にこのチェック欄が作られています。

※家主居住型でも、日常生活行為以上の不在(原則1時間)は、除く。

③これまでに明らかになった各申請様式、ガイドラインなどから、住宅宿泊事業法での民泊では、住宅・建築物の一部を「民泊」として利用するという点から、特区民泊の申請書類より、床面積の考え方がわかりづらい印象があります。
それぞれの内容を、ガイドライン、今回の通知をもとに、読み解くと以下のようになるものと考えています。(あくまでも現状における個人的見解ですので、詳細は各官庁に確認ください。)

床面積として、適合通知書で使用される3つのことば。
・「届出住宅が存する防火対象物の延べ面積」=住宅宿泊事業に使用する建築物全体
・「届出住宅部分の床面積」=宿泊室+宿泊者の使用に供する部分(住宅宿泊事業届出書第1号第4面の住宅規模欄の合計面積)と読み取っていますが、ここは確認必要です。
・「宿泊室の床面積の合計」

住宅宿泊事業法及び施行規則等で使用される3つのことば。
・「居室の床面積」=宿泊者が占有する面積
(=「宿泊者の使用に供する部分の床面積」-「宿泊者占有でない台所、浴室、便所、洗面所の床面積」-「廊下、押入れ、床の間の床面積」)
・「宿泊室の床面積」
・「宿泊者の使用に供する部分(宿泊室除く)の床面積」=宿泊者が使用する部分全体(家主滞在型で住宅宿泊事業者と台所や浴室・洗面所・便所等を共有する部分含む。押入れや廊下含む)

兵庫県が住宅宿泊事業法に関する条例案(骨子)を発表しました

兵庫県が住宅宿泊事業法の条例案(骨子)を発表しました。
12月25日より1月15日まで、意見募集を行います。
これを見ると、兵庫県は、原則住宅宿泊事業法の民泊を、受け入れる方向性でないことを感じます。事前説明についても「説明会の開催」を求め、住民からの意見・要望への適切な対応を努力義務とするなど、実質的に周辺住民の同意を必要とするともとれる内容になっており、かなり厳しいものとなっています。
また、地域への配慮義務の条項に「性的好奇心をそそる設備を設けない」という一文があり、民泊に対する県の見方と、ラブホテル規制との兼ね合いを感じさせます。
 <規制地域と期間>
1.(1)(原則)小・中・高等学校、幼稚園、認定こども園、保育所等児童福祉施設及び図書館等社会教育施設などの周囲おおむね100m 以内の区域において、全ての期間の営業禁止
(2)住居専用地域での営業禁止
(3)①国立公園及び国定公園並びに県立自然公園の指定区域
②景観形成地区及び広域景観形成地域
③ 温泉法に基づく国民保養温泉地
それぞれ、夏期(7月及び8月)、冬期(11 月から3月まで)、金曜日、土曜日、日曜日、祝日及び祝日の前日の営業禁止
※ ただし、上記①~③の制限のうち、知事が定める区域及び期間は除きます。
2.近隣住民への「事前の説明会」の実施
 「住宅宿泊事業の適正な運営確保に関する条例」骨子案

堺市が住宅宿泊事業法(民泊新法)に関する条例案骨子を発表しました

堺市が住宅宿泊事業法に関する条例案を発表しました。市民からの意見募集は1月15日まで行われます。
堺市住宅宿泊事業に関する条例に規定する内容(案)

<堺市の現況>民泊施設 約90施設存在(内、旅館業法許可施設20施設)

<条例案骨子>
①家主不在型の民泊について、住居専用地域では、日曜日の正午から金曜の正午(祝日の前日正午から祝日の正午まで除く)の営業を禁止する。

②事業開始前の近隣説明を必要とする。

その他の地域の住宅宿泊事業法に関する条例案、ルール等は、こちらにまとめています。

奈良県(奈良市を除く)の住宅宿泊事業法への対応

12月20日に奈良県において、第1回の「奈良県住宅宿泊事業法施行への対応会議」が開催されました。

内容についての正式発表は、まだされていませんが、毎日新聞(12月21日)の報道がでましたので、ポイントを記載いたします。毎日新聞

内容については、奈良市を除く全域を対象としています。
①学校や保育所などのおおむね100メートル以内では平日の営業を禁止する。

②住居専用地域での制限を設けない。

③橿原市や明日香村などで指定されている歴史的風土保存地区では繁忙期の営業を制限する。期間は知事が指定する。⇒期間については市町村の意見を聴取して今後決定。

④制限する一部地域では緊急時に事業者が駆け付けられるよう、建物の2キロ以内に事業者の事務所を設けることなどを求める。

報道発表は、概略となっていますので、今後の議事録及び第2回以降の会議の進捗待ちとなります。なお、条例提出予定を来年2月としています。

旅館業法の改正と民泊:法律の何が変わったか

旅館業法の改正が国会にて成立しました。
施行は、住宅宿泊事業法(民泊新法)と同じ平成30年6月を予定しているようです。

ここでは、旅館業法の改正で、追加された民泊に係る部分を抜粋して、簡潔に解説してみたいと思います。(条文については、閣議決定された法律案をもとにしています)

1.<無許可で旅館業を営む者への対応>
これまでは、知事のよる立入検査の対象は、旅館業法の許可を得ている営業者のみとしていましたが、新たに「旅館業の許可を得ずに無許可民泊を営む者に対し、営業の停止や、公衆衛生上又は善良な風俗の保持上必要な措置をとるよう命じる」ことができるようになります。(第7条の2第3項)
また、上記の「命令をするべきか調査するために、無許可民泊施設への立入り検査や、書類の提出、無許可で営業を行うもの等関係者への聴取」ができるようになります。(第7条第2項)

2.<措置命令の内容追加>
従前の旅館業法では、措置命令(措置を取ることことを命じる)が定められていたのは、「施設の構造設備を法令で定める基準に適合させること」についてのみでしたが、改正により、「公衆衛生又は善良の風俗の保持のために必要な措置」が追加されました。(第7条の2第2項、第3項)

3.<旅館業法違反、処分違反等への対応>
※旅館業の許可を得ている営業者に対しての規定
旅館業法違反、法律に基づく処分に対する違反に、「法律に基づく命令の規定に対する違反」を追加し、従前の許可の取り消しと営業の停止処分のうち、営業の停止処分は「1年以内」と期間を明確にしました。(第8条)

4.<罰則の強化>
旅館業法違反の罰則をこれまでの「6か月以下の懲役又は3万円以下の罰金」から、「6か月以上の懲役もしくは100万円以下の罰金」とし、なおかつ、罰則を併科(あわせて科すことが)できるようになりました。(第10条)

5.<罰則の強化2>
・宿泊拒否規定違反
・宿泊者名簿の備付違反
・知事からの求めに対しての虚偽報告又は報告を行わないこと
・立入検査の拒否、妨害、忌避、「質問事項に対する虚偽答弁や答弁をしないこと」←「 」は追加条文
に対する罰則を、「5千円以下の罰金」から「50万円以下の罰金」に強化されました。
(第11条)

法律条文をかみ砕き、簡潔にしましたので、順番や言葉の違いについては、ご容赦ください。又は正式な内容については条文を参照ください。